SDGsとリハビリテーション。PTOTSTその存在意義をアピれ!
こんにちは。
理学療法士をしています ゆろです。
簡単なプロフィール
・臨床13年(2020年度現在)
・某総合病院勤務
・中間管理職
・がんリハビリテーション研修会修了
皆さんは「SDGs」ってご存じですか?
正直、リハビリ職をしていて、
日常的に聞くキーワードではありません。
「なんでしたっけ、それ?」「医療用語?」
と思うセラピストも実は多いのでは?
Contents
☑ SDGs って何?
☑ SDGs 17の目標(ゴール)
☑ リハビリ業界の展望 PTOTSTの存在意義をアピれ!!
SDGs って何?
正式名称:Sustainable Development Goals
意味:持続可能な開発目標
国際社会共通の目標であり、
2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーにより決定。
サミットでは2030年までの長期的な開発の指針として、
「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択。
その中核となる持続可能な開発目標が通称、SDGs 。
参考:取組事例 | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 (mofa.go.jp)
2030年までにあと9年。
日本における認知度はまだ低い…
そして、2020年 達成度世界ランキング 日本 第 17 位!
※実は年々ちょっとずつラインキング落としているんです(汗)
では、その目標の内容とは…
リハビリテーションとどんな関係が?
SDGs 17の目標(ゴール)
1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
6 安全な水とトイレを世界中に
7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8 働きがいも 経済成長も
9 産業と技術改新基盤をつくろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
16 平和と公平をすべての人に
17 パートナーシップで目標を達成しよう
この17つがSDGsのゴールであり、
併せて169個のターゲット(具体的目標)から構成されています。
アイコン化されています。
※使用に関するガイドラインあり。
参考:SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン | 国連広報センター (unic.or.jp)
中でも、赤字にした目標は、
直接的にリハビリテーションが貢献できるものだと思っています。
SDGs リハビリテーションが貢献できること
3 すべての人に健康と福祉を
11 住み続けられるまちづくりを
⇒「地域包括ケアシステム」の質をよくしていくことが重要と考えています。
地域包括ケアシステムとは…
・住み慣れた地域で
・途切れのない医療・福祉・生活支援を提供する
・シームレスな体制 のことです。
医療施設と地域、病院と介護事業所、各事業所と自治体…など
組織を跨いでの連携は今後も課題となるでしょう。
正直、近年の病院経営は困難を極め、赤字病院が続出。
患者、利用者の取り合いの図式。
患者にとって閉鎖的な医療環境にならないよう注意が必要かもしれません。
リハビリテーションこそ、
急性期医療から在宅でのフォロー、介護予防と幅広く職域を勝ち取ってきました。
繋がりを意識して各分野で研鑽を続けていきましょう!
⇒また、リハビリ領域として歴史が浅く、
これから進展が期待できる領域もあります。
「すべての人」が対象となる目標です。
いっそう活躍の場が広がればいいなと思います。
4 質の高い教育をみんなに
⇒リハビリ職の平均年齢ってとても若いんです。
若手そして大学・専門学校生への教育体制は重要です。
2020年から養成校のカリキュラムは大きく変わり、
臨床現場では指導者要件が変更されました。
※満5年以上の臨床経験+指定の指導者講習会受講
そんな形式のみならず、質の高い教育が行われるよう、
施設単位での対策 と 指導者個人の研鑽 が必要でしょう。
8 働きがいも 経済成長も
9 産業と技術改新基盤をつくろう
⇒医療は日々進歩しています。
急性期病院に勤務しているがゆえに、とても実感します。
そして「標準医療」そのものが更新されているのです。
新しい薬剤、ロボット、遠隔診療…
リハビリ職としての知識とスキルも日々アップデートしていくことが大事。
自己満足で終わるのはよくない。
けれども自己満足もできないようではやっていけないのです!!
自分自身が目標を持つこと、
自己実現に働きがいも伴います!
10 人や国の不平等をなくそう
⇒英会話スキルが絶対的に必要な時代である。
何度か外国人患者を担当したときがあります…
これからは間違いなくこんな機会も増えるんでしょう。
日本在住の外国人は人口の約2%にあたるそうです。
外国人というだけで担当を避けるスタッフは多いのではないですか?
それではこの目標に反しますし、
逆に外国人患者という立場だったら悲しいです。
私が特に印象に残っている患者さんは、
バイリンガル(英語と日本語)のフィリピン人マダム。
サービスを提供しながらも英会話をご指導いただきました。
話そうと思えば何とか伝えられるが、やはり課題は聴きとりの方だった(涙)
相手の話していることが分からない…
やはり言葉は「聴く」から始まるのだ。
側頭葉はうまくできたものだと 人(脳)の発達に感心したりもします(苦笑)
曲がりなりにも日常会話はできるようになりたい。
と 好きなアニメの英語版を買って 見まくったりしています(汗)
皆さんはいかがでしょうか?
17 パートナーシップで目標を達成しよう
⇒これはどんな職業、企業、組織も共通。
国が言う適切な医療
施設が言う質の高い診療
患者が掲げる目標
自治体と、企業や病院と、他部署と、患者と
一緒になって一つでも多く目標を達成させましょう。
もはやこの17 の項目がすべてのまとめなのでは??
リハビリ業界の展望 PTOTSTの存在意義をアピれ!!
SDGs への協力を掲げたうえで社会貢献している施設、事業所はまだ少ない。
というかほとんどないように思います。
リハビリテーション分野においても同じように感じます。
例えば、
日本理学療法士、作業療法士、言語聴覚士 協会が積極的に貢献している体で
厚労省、外務省にアピールしていくだけでも国からの評価は上がるかもしれない。
理学療法士だけでも年間で10,000~13,000人が新たに資格を取得しています。
需要はあるとはいえ、賃金は低下の一途であり、
その価値は決して高いとはいえない時代です。
例として、令和3年介護報酬改正案として
訪問看護事業所における「看護師の人員配置6割以上」が話題になりました。
※結局、見送りの方針となりましたが…
PTOTSTの存在意義を示すに
SDGs との絡みは今後いいきっかけかと。
2030年までが勝負です!!
今回のオチ
SDGs 達成度を上げるためには企業レベルでの理解と取り組みが大切。
しかし、医療現場はそれどころではないように思います。
多くの病院や各事業は 運営維持に必死なんです。
社会貢献は立場上、当たり前なんですが…
意識はまだまだ一組織止まりなんだと、
昨今の運営困難から感じ取っている今日この頃です…
確かに、私自身、
まずは自分と家族の生活を豊かにすることだけで頭がいっぱいなのだ。
気軽に覗いてみてください。