入職注意なブラック病院の特徴。見極める6つのポイント。
こんにちは。ゆろです。
本業で理学療法士をしています。
記事の概要
安倍晋三元総理による「働き方改革」で、就労規則が見直されている病院が多いようですが、それでもブラック企業ならぬブラック病院は存在します。
就職ガイダンス、病院見学などで事前にその病院がブラックなのでは?と感知できれば、以下に記すよう私のように後悔することはないでしょう。
私のキャリアから医療施設への入職・転職をサポートすることを目的とし、ブラック病院を見極める6つの見極めポイントを発信します。
ゆろのキャリア①
私が初めて入職したのは某脳神経外科病院。
専門学校の就職ガイダンスで説明を聞いて入職したのですが、勤めて1か月で思ったこと…「ここ、ブラックだな(悔)」
福利厚生ほぼなし。
給与と賞与に陰湿感あり。
残業はすべてサービス。そもそも残業手当を設けていたかさえ今となっては不明。
労基法違反なのでは??
リハビリ職なのに月2回の夜勤救急の受付までさせられる。事務職やんけ(怒)
そして4年働いて手元にきた退職金…8万 (''Д'')
ゆろのキャリア②
そして4年で現在の総合病院へ転職。
福利厚生、手当て、年収は前病院より断然よく、労働組合が強い!
「前職の反省を生かせたか?」と思ったが…
入職して早々、威圧的な管理者がプリセプターとなりメンタルボロボロにされ、1年うつ病を患う。
入職5年目、病院監査で2億越えの返金。ボーナス減。
監査で返金を求められるということは、その額だけ「不正請求」をしていたと判断されたことを意味します。怖っ。
その年、ボーナスを心の支えに頑張っていた看護師が30人以上退職。
以降、ずっと看護師不足。
「管理者の質と運営戦略 ちょっとやべーな…」
ゆろのキャリア③
病院の運営状況を見極めたく、あえて労働組合役員となり探りはじめる。
労働組合は病院運営陣と公平な立場で交渉できるため、病院の運営事情も直接的に入手できましたし、病院の抱える問題も把握できました。
ゆろのキャリア④
2021年10月? 小規模訪問看護事業からスカウトされ転職予定。
キャリアからみたブラック病院の特徴
☑ 基本給が低く、よくわからない手当てで給与額の帳尻を合わせている。
実際にもらっていた給与の内訳:給与額22万⇒基本給 15万 資格手当 7万
☑ 職種と畑違いの職務を課せられる。
ちゃんと就労規則に記載し、説明義務をはたしていればいいでしょう。
☑ 残業手当を申請させない。
申請がなければ支払われない。
申請できる風潮がない職場は多く。
説明を受けていない、就労規程を読まない新人は申請できることさえ知らないかも。
☑ スタッフの教育システムが微妙。
最低限の教育こそシステマティックに行われるべき。
マンツーマンという手段はその指導者の指導力に委ねられるのでハイリスク。
指導者には人格者を。
☑ 明らかにマンパワー不足。特に看護師と事務職。
ただし、看護師不足は地域社会レベルで生じている場合も。
事務職が少ないのも大問題。
大きな病院であればあるほど人件費の管理や監査対策もシビア。
☑ 上層管理職者と医者に診療報酬の知識が伴っていない。
医療報酬改定のたび、すごい分厚い手引書が発行されます。
運営側と医者がある程度網羅していないと監査で「不正請求」と攻め立てられる。
医師の説明義務や書類の管理、チーム医療の質はますます厳しい目で監査されます。
ブラック病院を見極める6つのポイント
① 募集要項に基本給を明記しない。
初任給○○万、月収○○万のみの記載は基本給を確認しましょう。
実は基本給が低かった場合…
「賞与 〇か月分」って、基本給の〇か月分だから思いのほか貰えません。
残業手当や各病院の退職金制度は基本給をもとに算出させるので生涯収入に影響大。
② 賃金表を見れられない。
「昇給あり」と要綱にある際、賃金表をみせてもらうといいと思います。
年間の昇給額がわかります。
公務員の俸給表(賃金表)は若手のほうが昇給額が大きいのが特徴です。
これを見せたがらない施設は昇給額が低いかもしれません。
③ 職員の年齢層、平均残業時間など濁す。
聞き手としてパッとしない返事をされた場合は把握していないか隠したいか。
把握してない場合は管理力を疑いますし、隠すのは論外。
私の場合最初の職場は「残業代?ないよ」でした。
パッとしないどころじゃねー(怒怒怒)。今はどうなっているのでしょう…
④ 見学に行って中堅層が少ない。
35~45歳くらいが目安と感じています。
これは意外と重要なファクター。
私も該当しますが、中堅層は責務も増え、結婚や出産などイベントが増えます。
ワークバランスを考え直すタイミングでもあるんです。
その年代がいないということは、それだけ退職していることが考えられます。
人間関係や業務量などストレスは大抵、病院の規模に比例します。
辞めたくなる職場なのかも…
⑤ 募集人数が多い。(印象としては看護師にありがち)
昨年、一昨年などと比較して募集人数が一気に増えた場合…
前年度に大勢の職員が辞めた可能性があります。
その場合、何かイベントがあったのか気になりますね。
事業拡大などポジティブな理由ならいいのですが、違法性があった場合笑えない。
⑥ 採用試験が簡単な面接だけ。
よほど人手不足かもしれません。
医療は人の体を扱う大きな責任を伴う仕事です。
適正検査や作文などは試験項目として確認すべきかと思います。
ぜひ、この6項目を見学や求職ガイダンス、募集要項で確認してみてください。
今回のオチ
実際、ブラック病院は大学や専門学校などで情報が流れている場合が多いですね。
実習があるから。
そして、ブラック病院は確かにあります。
ボーナス0で看護師が400人退職届を出したり、理事長室に何億円もかけたり。
たった2回の転職歴ですが、この仕事を続ける上でよい経験となっています。